初競りに見るしたたかなグローバルビジネス 2013年1月5日
今日5日はじまった築地「まぐろ」のせり。
ニュース内容を下に紹介します。
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青森県大間産のクロマグロ(222キロ)に1億5540万円という史上最高値が付いた。
昨年の5649万円を大幅に上回り、卸売場ではどよめきや歓声が広がった。
午前5時すぎ、鐘の合図で始まったマグロの競りは、
この日1番のマグロを狙う仲卸と競りに参加する権利を持った「すしざんまい」を展開する喜代村との一騎打ちに注目が集まった。
互い譲らず徐々に競り値は上昇、昨年の1キロ当たり21万円をあっさり突破。
通常、あっという間に値決めされるが、両者の競り合いは数分間に及び、キロ70万円という超高値で喜代村に軍配が上がった。
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余計なお世話ですが、1億5千万円も出しちゃって、大丈夫??と思いますが、
年間の紙媒体やウェブ媒体へ支払う広告費の効果からすると、
ウン十倍の効果があるとか。
確かに、2,3日、新聞からテレビからネットで、「すしざんまい」のニュースだらけですものね。
すしざんまいを経営するのは「喜代村」
今では年商140億円くらいらしく、
この企業規模の広告宣伝費から考えると、確かに、今回の競りは莫大な売上効果があるのは納得!!
相手は、香港で40店舗の「板前すし」を経営する香港財閥+久兵衛(銀座)。
久兵衛は急な店舗展開に経営が追いつかず経営状態悪化というニュースが出ていて大丈夫か(名前貸しだけ?)と、
仲買の間では疑問の声があがっていたそうです。
久兵衛は宣伝効果をうまく売上増加につなげられなかったようで、
名前を使われるたびに、老舗としての評判が落ちている気もします。
なんせ、「利は元にあり」で、いい魚が仕入れられるもどうかも、信頼関係なので、業界関係者にあまりいい印象なく、
いい魚がまわってこないようです。
一方の香港財閥。香港、中国は引き続き野鮨ブームで、同財閥にとって、このニュースは現地で報道され、たくさんの人が押し寄せる格好のネタになっているとのこと。
なんでも、日本人がわざわざ観光ルートとして香港の板前すしに行ってますものね。
競りを落とすかどうかより、競りへの参加を経営にどれだけ利用できるか。
競りをギリギリのところまであげて、最後落とさなかった、香港財閥、お見事。
すしざんまい、ほどほどのところで、降りたほうがいいような。
したたかで、まさにグローバルビジネスを垣間見た気がしています。