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今週のドクターコラム

No.10
疲労の種類

何かとストレスがかかる海外生活。特にこの時期は、日本の新年度にあわせた業務が一段落して、ドッと疲れが出始めるときでもあります。疲労感を効果的に解消するには、まずその疲れがどんな種類のものなのかを知ることが大切です。そこで今回のコラムは「疲労の種類」についてお話しします。
 
何をしても、疲れがとれない!!
あーつかれたー!
仕事、人間関係、その他、いろんな疲れがたまっています。
疲れやすくなったことや慢性的な疲労に悩まされている人は、意外に多いのです。30代も後半になると、カラダの悩み第一位に挙げられるとのこと。特に駐在員の方は、責任の重い仕事や慣れない海外生活でお疲れの方は多いです。
疲労は、
■末梢性疲労
■中枢性疲労

この2つに分けらます。
末梢性疲労とは、筋肉などカラダに疲労を感じる状態。これは、みなさん、イメージしやすいかもしれません。
一方、中枢性疲労とは、カラダは疲れていないが、脳が疲労を感じている状態。
何かに長時間集中して、ふと気がついた時に感じる、あのアタマの疲労感です。
とはいえ、疲労状態にあるときには、どこが疲れているかを自覚することはけっこう難しく、たいていの場合はどっちも疲れているものですよね。
 
この末梢性疲労と中枢性疲労は、さらに病的かどうかにより、
■生理的疲労
■病的疲労

に分類されます。
カラダや脳に基礎疾患がなく、疲れても自然に回復するのが生理的疲労
一方、病的疲労とは、なんらかの身体疾患、うつ病などのメンタル疾患などがあって起こる疲労で、疲労感だけでなく、発熱や記憶障害などの症状を伴う場合もあります。
 
慢性疲労症候群( Chronic Fatigue Syndrome, CFS)もこの病的疲労の一つです。
この慢性疲労症候群は、
■激しい疲労感
■自覚できるほどの集中力・短期記憶力の低下
■睡眠障害
■筋骨格系の痛み

などの症状群により特徴づけられるものです
画像「かぜを引いたような全身に強い倦怠感」をもっていることが多いのです。
ひどいときは、座っていることも、食事をすることもできず、日常生活に支障が出て、寝込んでしまうこともしばしば。
また、微熱や喉の痛みが伴うため、かぜと診断されることもあります。
休んで、この微熱や痛みが取れても、倦怠感が残ると、「自律神経失調症」と診断されがち。
また、不眠に悩んだり、精神的に不安定になるなどの症状も出るなど、精神的な治療を必要とする場合もでてきます。
今のところ、これという治療法はないのですが、まずは、心も身体も安静にということが大切なことであることはいうまでもありません。
 
さて、あなたに当てはまる疲労はどんなタイプでしょう?


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