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今週のドクターコラム

No.69
新型インフルエンザ情報 No,1

世界保健機関(WHO)がウイルスの警戒水準を「フェーズ6」に引き上げ、世界的大流行を宣言してから半月余りたちますが、新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の感染者が、世界で増え続けています。
 
ウイルスが活発化する冬に入った南半球だけでなく、夏を迎える北半球でもウイルスは依然、広がっています。
 
そこで、今回は、新型インフルエンザの情報をご提供します。

第二波、第三波の準備は万全ですか?
とうとうタミフルの耐性ができてしまいましたね。
日ごろから、感染予防につとめましょう!
 
 
南半球で急増
 
新型インフルエンザが最初に発生したメキシコのリゾート地カンクンで7月1〜3日、WHOのマーガレット・チャン事務局長や日本の厚生労働省幹部も参加して、国際会議が開かれる。新型インフルエンザ対策を練り直すのが狙いだ。
 
メキシコと共に最初に感染が広がった米国は、感染が確認された人が2万人を超えており、今も世界最大の感染国だ。米疾病対策センター(CDC)による25日の集計では、感染者は1週間前より6000人以上増え、感染の勢いは加速している。
 
CDCは当初、「北半球でウイルスは、真夏になれば消える」と予測したが、秋冬の流行シーズンまでじりじりと感染が続くとの見通しに改めた。CDCは26日、受診していない軽症患者を入れると全米の感染者はすでに100万人以上に上るとの推計を示した。
 
南半球では、感染拡大の勢いはさらに著しい。WHOによると、豪州と南米アルゼンチン、チリの3か国の感染者の合計は、26日までの1週間で3600人増えて、9800人を超えた。人口当たりだと、米国の2倍以上のテンポだ。
 
28日実施のアルゼンチン議会選挙では、マスクをかけて投票する有権者が目立った。
 
同じ南半球でも、サハラ以南のアフリカ地域では、感染例は今のところごく少ない。だが、医療関係者の間で、貧困ゆえに病院に行けない住民の間に、流行がすでに広がっているのではないかと危惧(きぐ)されている。
 
東南アジア諸国連合(ASEAN)地域では、加盟10か国すべてで新型インフルエンザ感染者が確認されている。タイやフィリピン、シンガポールでは、連日数十〜百数十人のペースで感染者が増えている。特に学校や飲食店、軍施設での集団感染が目立つ。
 
フィリピンでは、死亡した感染者が下院の職員だったため、23日以後、下院が閉鎖されている。
 
ASEANの中でも所得水準が低い、カンボジアやラオス、ミャンマーで6月下旬に最初の感染者が出た。カンボジア保健省の担当者は「爆発的に増えれば対応が難しい。

先進国の支援が必要」と訴えた。
 
つづく


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