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今週のドクターコラム

No.210
頭の両側が痛くても「片頭痛」!

日本人の多くは頭痛に悩まされ、なかも「片頭痛」に悩まされる人の割合はかなり高いようです。

「片頭痛」は「偏頭痛」とも書き、国語辞典などでは「偏頭痛」が優先される場合もあるようですが医学的には「片頭痛」で統一されています。「片」という漢字が使われているため、頭の片側に痛みがあるのが「片頭痛」だと勘違いされることも少なくありません。

「片頭痛」は、頭の片側に痛みを覚えることもありますが、両側に痛みを覚えることも少なくありません

 典型的な症状としては、心臓が脈打つように「ズキンズキン」という強い痛みを頭の片側もしくは両側で覚えます。肩こりを合併することも多くあります。また人によっては、吐き気を覚えたり、光や音、においに敏感になったりします。

 日常的な動作によって頭痛が悪化します。また、頭痛のために日常的な動作を避けるようになりがちです。

 頻度としては。月1〜数回程度のことが多いですが、少ない人は年に1〜2回、多い人は週に数回というケースもあります。痛みは数時間から72時間(3日)程度続き、痛む時間帯などはきまっていません。

 女性に多いとされており、10代から30代で発症することがほとんどです。発症後は、加齢とともに頻度や痛みが減っていきます。

 また、「片頭痛」は、直前にひどい肩凝りを覚えるなど、前兆を伴うこともあります。

典型的な前兆としては、キラキラした光や点が見えたり目の一部が見えなくなったりすること、チクチク感を覚えたり一時的に感覚が鈍くなったりすること、一時的に言葉が出にくくなることなどがあります。

このような前兆は5〜60分(1時間)程度続き、前兆が見られている間に片頭痛の症状が現れます。

 片頭痛が発生する仕組みについては、神経伝達物質セレトニンの影響であるとする説が有力なものの、はっきりとしたことは解明されていません。

そのため、対処療法として痛みを抑える鎮痛剤などの薬物療法が取られることが多くなります。症状や重症度、状態によって治療薬や用法は変わるので、医師のアドバイスのもとで、適切な対処を取るようにしてください。

また、飲食物や生活習慣を見直すことで、片頭痛を予防することができる場合もあります。

「片頭痛」の予防・対処ともに、対策は個々人によって変わってきます。自分が「片頭痛」持ちかどうか確認したい人や「片頭痛」との適切な付き合い方を覚えたい人は、担当ドクターまでご相談ください。


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