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今週のドクターコラム

No.61
海外駐在員の五月病 その2〜五月病の原因と予防〜

5月病の原因
 
一つは、やはり4月の人事異動・転勤など、環境変化によるストレスがきっかけになっていると考えられます。
しかし一方で、特にこれといって原因がないのにこの時期に体調が悪くなる、いわゆる季節性・反復性のうつである可能性も見逃せません。
私たちは、多くの臨床経験から、五月病の半分くらいはこの後者にあたると感じています。
とかく、五月病の原因を「環境のせい、他人のせい」にしがちですが、よくよく聞いてみると毎年決まってこの時期に体調が悪いという場合があります。
人にはみなバイオリズムがありますから、季節によって気分や意欲には波があります。ですから、たまたまマイナスの波が五月に重なっただけという場合もあります。
老若男女、診断名問わず、2月下旬〜3月上旬、9月下旬〜10月上旬は具合の悪くなる人が多い時期と言われています。
2月頃から悪い兆候あったが我慢していて、4月のバタバタを経て、ようやく5月の連休で一息ついたらドッと悪くなってしまったというパターンです。
 
駐在したばかりの人は、むしろ6月病、7月病もあるとか。
 
グローバルな競争が激しくなる中で、海外赴任を経験するビジネスパーソンも少なくありません。
ただし、海外赴任者にとっての五月病は、国内勤務とは少し異なります。 辞令後に急いで身支度をしてから、渡航・着任してからも3ヶ月程度は、仕事のキャッチアップや異文化に慣れるのに大忙しです。
もし4月から海外赴任したとすれば、ホッと一息つけるのは7月頃です。この頃からメンタルな症状が出やすくなりますので、海外赴任したばかりの方は特に注意が必要です。
 
海外勤務時には、日本国内と違って周りに相談できる人が少なく、孤立しやすい傾向にあります。
 
何でもご相談ください。

 

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