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今週のドクターコラム

No.107
眼精疲労

本を読んだり、手先の細かい作業をしたり、パソコンのモニターを長時間見たりすると、目が疲れることはありませんか?  「よくあること」と、放っておくと、深刻なトラブルに発展する場合もあります。
 
長時間目を使ったあとの疲れは、目のまわりの筋肉をマッサージしてリラックスさせたり、十分睡眠をとることで、解消できます。
 
しかし、目が疲れたときに、そのつど解消していかないと、症状が現れやすくなったり、重くなったりします。そして、しだいに頭痛や首・肩のこり、全身の倦怠感、微熱、不眠など、「眼精疲労」と呼ばれる一連の全身症状が現れたり、目が極度に乾くドライアイという症状を引き起こしてしまいます。
 
眼精疲労の4つのタイプ
 
さまざまな不快症状を招く眼精疲労ですが、実は眼精疲労にはいろいろなタイプがあります。大きく分けると、以下の4つのタイプがあげられます。
 
(1) 調節機能の低下

目の筋肉疲労が原因で、焦点を合わせるのに必要な調節機能が低下するために起こる疲労。見え方がぼやけたり、かすんだりする。
 
(2) 筋肉のはたらきの異常
 
眼球を動かす筋肉(眼筋)に疲労がたまり、眼球を正しい位置に動かすことができなくなるために起こる疲労。近くのものが見えづらくなったり、ダブって見えたりする。
 
(3) 視神経の疲労
 
目を酷使して、目の筋肉だけでなく、視神経の働きが悪くなって起こる疲労。パソコンのディスプレイを長時間見ていると、視神経が光と色の刺激を長時間受けて疲労する。
 
(4) ほかの病気の影響
 
結膜炎やものもらい、白内障、緑内障といった目の病気のために、目の組織にかかる負担が増えて起きる疲労。原因となっている目の病気を治療しなければ、眼精疲労の症状は解消されない。
また、糖尿病や高血圧、動脈硬化、心臓病、肝臓病などの生活習慣病は眼精疲労を起こしやすいため、眼精疲労の症状からこうした病気が発見されることもある。
 
ストレスが原因の眼精疲労も

前述したもの以外に、精神的なストレスが眼精疲労を引き起こす場合もあります。
ストレスにより交感神経が興奮すると、神経のバランスが崩れ、筋肉の緊張や血行障害を起こし、眼精疲労の症状が現れるのです。しかも眼精疲労による見えづらさが、さらにストレスとなり、悪循環になってしまいます。
 
こうしたトラブルを解消するには、目の疲れをこまめにとることが大切。適切
な照明で作業環境をよくしたり、疲れたらひと休みして、目を休ませるように心がけましょう。また、目にいい食べ物としては、レバー、うなぎ、卵黄、緑黄色野菜などビタミンAを多く含む食品、豚肉、ゴマ、納豆などビタミンB群が豊富な食品、ブルーベリーなどがあげられます。これらの食品を積極的にとり、あなたの大切な目をいたわってあげましょう。
 


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