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今週のドクターコラム

No.122
暑い夏、水の飲み過ぎに気をつけて!

〜水分の摂りすぎは身体を壊すもと!?〜

 

 
地球夏は熱中症対策としてこまめに水分を摂ることが重要です。
たとえ暑い時期でなくても、「水は身体に良い」と色々なところで取り上げられています。
「1日1.5リットル水を飲みましょう」
「水にはデトックス効果、血液サラサラ効果があります」
「お肌には水をとるのが一番」などなど。
 
何だか、水はいくら飲んでも身体にいいような感じがしますが、実際のところ、
適量を超えた水分摂取は、健康にマイナスであるというのが最近の定説となりつつあります。実際、水を飲んだとしても、最初にあげたようなお肌つるつるとか、血液さらさら効果はさほど期待できません(これはまた改めて)。
 
タバコと同じ(喫煙者にしか分からないかもしれませんが)口唇欲求を満たすためだけに水を飲むケースも増えているのですが、安易な過剰摂取を招くだけでペットボトルを持ち歩くのも考えものだという医師もいるほど。
 
では、水分過剰摂取が身体に悪い効果をもたらすとはどういったことなのでしょう。
水は飲めば飲むほど尿が出ます。
そうすると「頻尿」になるわけです。(頻尿の人は膀胱が活発になりすぎる、過活動膀胱という状態になります。)これは非常に不快感なものです。
また、その頻尿からうつ状態になることもまれではありません。


1、2時間でトイレが我慢できなくなる

映画などが見られなくなる

買い物で外に出ても、ついついトイレを探してしまうので外出が億劫になる

外に出なくなると抑うつ状態になりやすくなる。

 

といった具合に。
 
また、頻尿により、夜はトイレで何度も起きてしまい不眠の原因になり、疲れがなかなかとれず慢性疲労状態にもなります。

更には年齢を重ねて体力が落ち、多く摂取した水分が正常に排出されないため、

● むくみがひどくなる
● むくみによるシワの増加
● 冷え症の悪化
 
などへと繋がり、全体的に体調が悪くなるという悪循環に陥ってしまうのです。
純粋に水だけで考えると、1日の摂取の適量は1.5リットルぐらいと言われますが、なかなかこれだけの量を飲むのは至難の業で、胃ももたれやすくなります。(高温多湿な環境で育った日本人は、他国に比べて胃腸が弱い人が多いのです。)

そこで、私たちとしては、

* 朝起きたら、コップ1杯のお水を飲む 
* 朝食時に1杯
* 食事の際にコップ2杯(消化に良いので、なるべく食前に飲むこと。)
* 午後のどが乾いたら1、2杯
* 夜食事の際に2杯
* お風呂上がりに1杯
* 就寝前に1杯(飲みすぎないこと。過度な肉体疲労時の寝汗は更なる疲労蓄積に繋がる。)
 
こんな感じで自然に10杯未満のお水を飲むことをお勧めしています。
これで1リットルほどになり、程よい水分補給となります。
 
水は「頭」で飲みましょう。
どのくらい水を飲んだか、どれくらいトイレに行ったか、どれくらい汗をかいたかなどの感覚も海外での健康管理には意外に重要です。
自分の適量を身体に感覚で覚えさせる事が、水分過剰摂取を防ぐ重要なポイントなのです。
 
水分量で健康管理をしましょう!
 
 


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