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今週のドクターコラム

No.237
プリン体を制限すれば尿酸値は下がるのか?

ある日突然激痛が走る「痛風」。
風が吹いても痛いということから来ていますが、以前は、贅沢な食品を食べている人にこの病気が多かったことから、「帝王病」と言われていました。

日本の食生活は痛風になりにくいといわれ、明治以前には痛風はなかったようです。西洋型の食事になって急速に増加し、今では患者数約50万人、予備軍は500万人と言われ、世界的にも痛風患者は増加しています。

さて、この痛風の対策として「プリン体制限」が一般的ですね。

あんきも、白子、エビ、カニ等、レバー、ビール等が代表的ですが、DHAやカルシウム等を多く含むイワシ、煮干し、かつお節などもプリン体が多く含まれています。
また健康に良いとされる納豆などにも。
ということで、食品を特定して制限するのは現実的ではないと考えられるようになりました。
ここで注目すべきは、痛風の患者さんの60%に、肥満があるという事実。肥満度が大きいほど尿酸値は高くなるからです。
そこで、すぐに実践できる3つの生活改善に取り組みましょう。

  1. ゆっくり食べよう!

    痛風になる方は早食いが多いという研究があります。早く食べると、必然的に「量」が多くなりがちです。ゆっくり食事をすることで、従来の食事量の80%位の量で満足するといわれています。これまでの「倍」の量、噛むようにしましょう。
  2. 量を減らそう!

    痛風になる方は「たくさん食べる」。肥満も「量」が原因です。上にあげたように、食品制限よりも、「量制限」が長続きします。これまでの量よりも70%。
    腹八分目+もうちょい、を目安に。ご自分でだいたいわかりますよね。その辺りの量感覚は。
  3. 動こう!

    そして、運動。しかし、長続きしないスポーツに取り組むより、エレベーターを階段にするなど、1日に30分、足を使って動くようにしましょう。これで350キロカロリーが消費されるのです。
    こちらのコラムも参考に!


NO.229 動けば痩せる


こうした生活習慣のベースをつくるということから痛風対策をはじめてみましょう!


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