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今週のドクターコラム

No.148
入浴を学ぶ

温泉やお風呂が大好きという人は、体の健康や美容、疲労回復を期待していますよね。
入浴好きで積極的に入るけれども、効果ははっきりと感じられないかも・・・。
そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
『入浴時間を体内時計に合わせる』ことで、その効果を倍増にすることが出来ますよ!
バスルーム今回は『正しい入浴テクニック』です。






【体内時計】
体内時計「サーカディアン」に合わせた入浴方法は、疲労回復を効果的に発揮します。
人の体というのは24時間の周期で様々な変化をもたらします。
体温のリズムでいうと、

1日で最も体温が高い時間:午後の3時
1日で最も体温が低い時間:午前の3時

上記の性質を使用し、睡眠とかけあわせて
『午後9時に入浴する』ことで、人々が睡眠中であろう午前3時の体温の底上げ効果を発揮して、『疲労回復』に大きな役割をもたらします。

午後3時、午前3時の増減周期は体温だけではなく、
「コンチゾール(痛み抑制ホルモン)」 →腰痛・リウマチに効果
「インスリン(高血糖等に影響するホルモン)」 →血糖値を下げる効果
体温に関連して「肩こり、冷え性」の改善
等に繋がります。

体力と健康を効率よく保つために、体内リズムに合うよう入浴時刻をコントロールしましょう!

【入浴温度と入浴時間】

入浴温度と、入浴時間は適切な組み合わせを選びましょう。
入浴では新陳代謝が上がる、血液がさらさらになる等の効果を期待すること思いますが、時間と温度を間違えると逆効果。
入浴中に体温が2度上がることによって、血管内の環境は悪化します。

体温が2度あがり汗をかくと・・・

1.血液がどろどろになる
2.血小板の一部が変形し「偽足」という足を出す
3.血小板が血管壁にくっつきやすくなる
4.血栓を溶かす物質が減り始める

5.血管内が血栓の出来易い状態になる

結果、『入浴事故につながりやすくなる』

特に年齢を重ね、心臓器官が弱った人は、血管が影響を受け易いこともあり注意が必要です。

『血液どろどろ対策』ポイントは?

①入浴時間の目安を実行
44度のお湯 → 5分の入浴
42度のお湯 → 7分の入浴
40度のお湯 → 10分の入浴
体が適度に温まり、血管内の変化が起こる前に入浴を終えることが出来ます。

②肩までつからない
入浴事故は、水圧による血管の圧迫が原因であるともされています。
半身浴にしましょう。

③入浴前にコップ1杯の水分補給
入浴食前の水分補給は、血液のどろどろ化を防ぐことが出来ます。

以上、入浴テクニックでした。
健康のため、疲労回復のため、正しい入浴方法を今一度実践してみましょう。


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