No.262
痩せてる方がポッチャリより心筋梗塞のリスクが高いってほんと!?
女優の天海祐希さんが、軽度の心筋梗塞で舞台を降板。
みなさん、えっ、あんなにスリムなのに?女性なのに?と違和感を覚えたのではないでしょうか。
実は、一般に、心筋梗塞や脳卒中のリスクというと、「太っている人」を思い浮かべるかもしれませんが、医学界では「痩せている」方がそのリスクが高いというのが定説。
メタボ健診が始まる前に、厚生労働省の研究班が次の研究をして、「太っている」=「循環器リスクが高い」と安易に結びつけると、真に高リスクを持った人を見落とす、として警鐘を鳴らしています。
<厚生労働省の研究>
厚労省の研究班は、90年に全国の保健所で健診を受けた男女約7200人を約10年間追跡し、死亡原因などを調べた。
肥満の指標となるBMI(体格指数)が25以上の太った人が循環器病で死亡するリスクは、肥満でなくほかの危険要因もない人と比べると、危険要因が肥満以外に二つの場合は1.5倍。三つ以上だと2.4倍だった。
一方、BMIが25未満の人で同じ比較をすると、それぞれ2倍、2.8倍となり、肥満傾向の人よりも高かった。
やせた人でも、体質的に高血糖や高血圧などを起こしやすい人がおり、そういう人は太っている人よりむしろリスクが高まりやすい。
またこんな調査もあります。
◆ 寿命が短いは「やせ型」の方
米国のNHANES(国民健康栄養調査)が長期間(29年間)に実施した調査の結果、
体格指数(BMI)が、25~29の過体重が最も死亡率が低く、最も死亡率が高いのが18.4以下のやせだった。
日本でも、東京都の老人研が小金井市の住民の体重と健康の関係を調べ、むしろ肥満気味の人の方が長生きで、やせは寿命が短いと発表しました。
さらに厚生労働省の大規模調査の責任者である国立ガンセンターの津金昌一郎部長も、
日本では、24~25くらいのBMIが寿命が最も長く、厚生労働省の勧めるBMI22~23の体重の人はむしろ死亡率が高いと報告しています。
コレステロールには体内の細胞を作る働きがあります。
このコレステロールが減少することによって細胞膜が弱くなります。その結果、脳出血が起こり脳卒中のリスクが高くなると考えられているのです。
コレステロール値は高すぎても低すぎても様々な病気を引き起こします。
生命体は何事も「バランス」が大事なのです。
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