ホーム > 今週のドクターコラム

今週のドクターコラム

No.235
ヒートショックって何?

急激な温度変化が脈拍や血圧に大きな影響を及ぼす「ヒートショック」は、脳出血や心筋梗塞などの深刻な疾患につながる危険性があります。
寒い季節に多いのですが、必ずしも冬特有とか寒い地域に特有でもありません。
気温差が10度ある場所を移動することによる
ヒートショック1 「急激な温度差」が原因と言われています。

暖かい(熱い)ところから、寒い(涼しい)ところに移動したとき、交感神経が緊張し、末梢の血管が収縮することで、血圧が急激に上昇します。
このとき心臓や血管は脈拍や血圧の変動によって強いストレスを受けます。
通常、急激な変化に体が対応してくれるのですが、高血圧等の方は動脈硬化で血管がもろくなっていたり、血管の調節能力が衰えていたりするため、脳血管障害などの重大な疾患につながり、そのまま死に至る可能性もあります。
ヒートショック2 日本国内で実に1万人以上。なんと交通事故の死亡者数より多いとは驚きです。
ヒートショックが引き起こす疾患で多く見られるのが脳出血、脳梗塞、心筋梗塞の3つ。
血圧が高い人はとにかく注意をしましょう。



1. 背中を冷やさない(カイロ、入浴時など背中を温める)
2. 室内の気温差に注意する。
3. 飲酒後の長湯
お酒を飲むと心身がリラックスし、血圧が下がります。このとき、寒い浴室に入ると、急激に血圧が上がりますが、通常よりも血圧変動の幅が大きく、疾患を引き起こす危険性が一層高まります。さらに、長湯をするとまた血圧が下がって倒れることもあるので、飲酒後の入浴は注意。1時間は必ずあけてから。
4. 血圧が高い方は毎日測定。海外でもお薬は欠かさずに。
5. 寒い地域の方は常に体の中から冷やさないように注意しましょう。

ご相談はこちらから

カテゴリ



バックナンバー