No.97
禁煙講座 その2
「タバコ 3大 有害成分」
200種類以上も存在するたばこの有害成分のうち、代表的な3つの有害成分は、「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」であるといわれています。これらの3大有害成分は、なぜ有害で、体にどのような影響をもたらすのでしょうか。
ニコチン
喫煙によって体内に吸い込まれるニコチンの量はたばこ1本でもせいぜい 1〜3mg くらいですが、ニコチンの経口致死量は体重 1kg あたり約 1mg といわれ、身体の小さな乳幼児だとたばこ 1本の誤飲事故が命とりになる可能性があります。
二コチンは血管を収縮させて、血液の流れを悪くし動脈硬化を促進させることから、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患にかかりやすくなります。
タール
フィルターに茶色く付着するいわゆるヤニのようなべっとりしたものの総称をタールといいます。タールには、発がん性物質の代表として有名なベンツピレンを筆頭に、数十種類近くの発がん性物質が含まれています。タールを少量ずつ、毎日ウサギの耳に塗りつづけると、やがてその部位の皮膚にがんが発生していくことが実験によって証明されています。同様に1本のたばこに含まれるタールの量はごくわずかでも、それが長年月にわたって蓄積されていくことによって、ついにはヒトも発がんに至るのです。たばこ1本に含まれるタールの量は、 5〜15mg 。1日に1箱、20本吸う人の場合は、1年ではコップ半分位(40〜110g)の量になります。この調子で50年間たばこを吸い続ければ、コップ10〜20杯ものタールを飲むことになるのです。
一酸化炭素
たばこの煙のガス成分には、一酸化炭素が含まれているため、喫煙者は常に肺から体内に一酸化炭素を取り入れていることになります。一酸化炭素は、赤血球中の血色素(ヘモグロビン)と結びついて、酸素を身体のすみずみに運搬するという大切な働きを妨害してしまうため、慢性的に脳細胞や全身の細胞に酸素欠乏状態をもたらし、ニコチンの血管収縮作用と重なって心臓を養っている冠状動脈や脳血管の動脈硬化を促進します。
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