No.9
つらい肩こり。どうして起こるの?
海外でも日本の新年度にならってあわただしい日々をお送りだとおもいます。
パソコン仕事も多く、つらい肩こりに悩まされている方もいらっしゃるでしょう。
今回は、そもそも肩こりはなぜ起こるのか、という原因部分に焦点を当てたお話をしていきます。以前のコラム「No.5肩こりは病気?症状?」もご参照ください。
首や肩のこりは、筋肉が部分的に緊張して「凝り固まる」ことをいいます。
横道にそれますが、欧米人は「肩こりがない」といいますよね。
これは「肩がこる」と表現せずに、「背中が痛い」、「首筋が痛い」などと表現するから。
また、寝る姿勢にも違いがあり、これが肩のこりに関係しているのでは、ともいわれています。日本人は仰向けに寝るのが一般的ですが、欧米はうつぶせになって寝る人が多いのです。
これって、実は、肩や背中への負担が少なく、緊張が取れるので、肩がこりにくいという生活習慣も関係しているのです。
ということで、本題の肩こりの原因について、特に覚えて欲しい「5因」を以下に説明いたしましょう。
1.体型
*首が細い
*なで肩
*頚椎から骨盤までの背骨が前後・左右にアンバランス
このような体型が、知らず知らずに筋肉の緊張に左右差をもたらします。
骨盤矯正が肩こりに良いといわれるのは、力を抜いているときの基本的な姿勢のアンバランスを正すからなんです。
2.長時間の同じ姿勢
パソコンを同じ姿勢で使ったり、一点を見つめてじっとしていたりすると、筋肉は想像以上に緊張します。
最近は主婦の方でも、「パソコンの前に2,3時間かぶりつき」、なんてことが少なくないようで、それが度重なって、肩コリストまっしぐらってなわけです。
筋肉というのは、自分の意思で縮ませることはできても、簡単に緩ませることはできないものです。
だから、マッサージは、揉みほぐすことでこの筋肉の緊張を解消させるわけです。自分でやるよりも人にしてもらえば、なお効果的ですね。
ヨガは、精神の緊張から解放され、筋肉もほぐれる、ということで効果的なわけです。
3.運動不足
運動不足は、筋力を低下させ、その結果、同じ動作をするのにも強い収縮が必要になってきます。
この筋肉の強い収縮は、筋肉周囲の細かい血管を圧迫し、血行不良を引き起こします。
長時間の同じ姿勢と、運動不足が重なると、肩こりに痛みが伴いやすくなります。
疲労物質といわれている乳酸や、痛み物質といわれているプロスタグランジン、聞いたことがありますか?運動不足で、これらが蓄積しやすくなるからなのです。
4.神経疲れ
俗にストレスといわれるものです。
実は、肩こりの原因として、このストレスが意外に多かったりするんですよ。海外生活は日本での生活に比べて3倍ほどストレスが高くなるといわれていますから、海外駐在員の方に肩こりが多いのもうなずけますね。
神経質な人、感情的な人は肩がこりやすいといわれますが、これは、心理的なストレスが急にかかったり、慢性的に緊張したり、長く悩んでいると、カラダが戦闘態勢に入り、知らないうちに肩に力が入ってしまうことが原因です。
5.内臓疾患
肩こりには、体の症状が、肩のこりとなってでてくることもあります。
心臓、肺の病気。あるいは、糖尿病、高血圧、低血圧胃炎、胃潰瘍など。
そういう場合、肩こりだけでなく、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、背中の痛みなども伴います。
上のような様々な原因が重なりあって、
筋肉が下のような悪循環を起こしていき、
肩がこるというわけです。
■■■肩こりにつながる悪循環■■■
筋肉の緊張
↓
筋肉の周りの血管が圧迫される
↓
筋肉が酸素不足に
↓
疲労物質がたまる
↓
精神的に不快感
(体がだるい、重い、精神的な緊張感も高まる)
↓
筋肉が緊張し、硬くなる
↓
肩コリスト!
どうでしょう。
「肩こり」のメカニズムを知ると、肩がこってしまう理由が見えてきませんか?
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