No.66
ビールって太るの?(その2)
アルコールと中性脂肪
アルコールには善玉コレステロールであるHDLコレステロールの値を高く保つ働きがあるといわれています。
適度な飲酒は、リラックスし、体調にもよいというもの。
しかし、取り過ぎると、肝臓に中性脂肪を過剰に溜め込むことになり、脂肪肝の原因となるのです。
肝臓はよく人体の化学工場といわれます。人が生きていくうえで必要なエネルギーや物質をつくったり、不要となった物質を解毒したりする(代謝)からです。例えば、食物から取り込んだ脂肪酸を肝臓で人の利用できる型の中性脂肪に変え、血液を通じて全身に運び、エネルギー源としたり、各臓器の材料にします。
逆に、全身の脂肪組織から血液中に放出された脂肪酸を取り込み、中性脂肪に変えて再利用します。このように、肝臓は食物から摂取する脂肪や、全身の脂肪組織から運ばれてくる脂肪、肝臓自身が合成する脂肪で、いつも脂肪まみれで働いているといえます。
アルコールを飲みすぎると、アルコールは肝臓で中性脂肪に合成され、血液中のVLDLが増えて、中性脂肪値が上昇します。肝臓での中性脂肪を合成するピーク時間は、アルコールを飲んでから約12時間後といわれています。そして、合成された中性脂肪が肝臓から血流に乗り、他の組織へ運び去られるまでには、さらにプラス12時間かかるといわれています。つまり、摂取したアルコールは最終産物になるまで、肝臓に最大24時間滞留することになるのです。
つまり、休肝日を儲けず、毎日毎日、かなりの量のアルコールを摂取していると、次々に新たな中性脂肪が合成されることになり、肝臓の中性脂肪処理能力を超えてしまうため、脂肪肝をもたらすのです。
おつまみには要注意!
もし、アルコールをとっているときに、揚げ物や脂たっぷりのお肉などを食べていたりしたら、、、
「アルコール」と「脂っこいおつまみ」の組み合わせは、普段から、脂肪まみれで一生懸命働いている肝臓にとって、かなりの負担。
アルコールをやめるというよりも、食べ物を工夫することをしてください。
特に海外は、日本以上に脂っこい食事が多いですので、
脂肪の少ないもの、
良質な高タンパク質、
ビタミン・ミネラル・食物繊維の多い野菜や海草を必ず入れて。
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