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今週のドクターコラム

No.96
禁煙講座 その1

「タバコを吸うと、本当にスッキリするの?」
 
世界保健機関 (WHO)の調べでは、世界の喫煙者は10億人を超え、5人に1人が喫煙している計算になります。
毎年世界で300万人が喫煙が原因とみられるがんや心臓病で亡くなっており、このままでは2030年代初頭には喫煙による死亡者が年間1000万人に達するとWHOは警告しています。
2007年の世界禁煙キャンペーンの積極的な展開以来、世界中のいたるところで「禁煙スペース」が増えました。
たとえば、レストランは大抵が喫煙禁止。
ホテルの客室もほぼ全面禁煙でスモーキングルームはなし。
 
台北のホテルでは、喫煙すると、本当に罰金を課しますからね。徹底しています。
日本では最近若い女性の喫煙率が増えて問題になっています。
 
今週から、しばしお時間をいただいて、「禁煙」についてお話したいと思います。
 
タバコを吸った人ならわかる、吸った瞬間、「す〜っ」とする落ち着いた気持ち。
現代のようにストレスの多い社会で生活していくために、タバコはストレス解消になくてはならないものと考える方は少なくありません。
 
タバコを吸いたくなる気持ちの正体には2つあって、
一つは、「精神的なストレス」によるもの。ご自分が気づいていない場合もあります。たとえば、起きた後は一番精神的にリラックスしているものですが、このときにタバコを吸いたくなる人は、精神的なストレスが溜まっていると考えられるでしょう。
もう一つが、ニコチン。
吸い終わって1時間もしないうちに、血液中のニコチンが減り、イライラ、落ち着かないなどのニコチンが切れた「禁断症状」が現れます
止められない、あるいは、タバコが好きの理由の大半が、この「ニコチン」です。
喫煙という行為は、喫煙自体が原因で生じたイライラを次の1本を吸うことで解消しているともいえます。
禁煙をすると、最初の3日はニコチン切れ症状が強く現れますが、ほとんどは1ヶ月以内に消えます。
ただし、タバコを吸いたい気持ちは 週間以上残るため、及び吸ってしまうきっかけになるのです。
喫煙、禁煙は「メンタル」とも大きな関係があります。

 

資料:ファイザー株式会社

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