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今週のドクターコラム

No.206
突然聞こえなくなった?

ある日、突然耳が聞こえなくなる。
ドラマや映画のような話ですが、海外生活を始めたタイミングで、突然聞こえなくなる/聞こえにくくなるケースも少なくありません。

少し古い調査ですが、厚生労働省によると2001年の日本では3500人に1人弱が突発性難聴で医療機関を受診しています。

約10年に1度の頻度で行われる調査なので、次回の結果が待たれるところですが、1987年は2001年の半数以下、1993年は3分の2程度ですので、加速的に増加しているのは間違いありません。

受診者数は増加傾向にあるにも関わらず、突発性難聴の原因は未だ突き止められていません。
厚生労働省の定義によると、突発性難聴とは「原因不明の突然の難聴」です。

突発性難聴の特徴は、
・突然耳が聞こえなくなる
・耳鳴りや耳がつまった感じがする場合もある
・めまいや吐き気を生じる場合もある
・耳以外の神経症状がない
・再発しない
という点にあります。

まったく聞こえなくなる場合だけではなく、極端に聴力が落ちる中等度の難聴も、突発的に生じ、原因が不明なのであれば「突発性難聴」です。

徐々に耳の聞こえが悪くなったり、他の部位に異変が起きたりする場合は、突発性難聴ではありません。

治療法として有効な手段は確立されていないのですが、個々人の体質や病歴に応じて効果が期待できる治療法は数あります。

来院までの日数の長さが経過不良に関係しているという調査結果もあります。

突発性難聴は約3分の1の割合で完治しますが、3分の1の人には難聴が残り、3分の1の人は治りません。

飲酒喫煙歴や食生活、睡眠時間などは発症と関係がないとされていますが、発症前に疲労感を感じる人が多く、生活習慣病の側面が見られるとも指摘されています。

突発性難聴には明確な予防法はありませんが、生活のスタイルを見なすことで突発性難聴を防げる可能性はありそうです。

 海外で「突発性難聴」になってしまったら、すぐにご連絡ください。

 突発性難聴についてより詳しく知りたい人は、担当ドクターにご相談ください。


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