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今週のドクターコラム

No.34
駐在員の方は特に気をつけてほしい病気、脳卒中

脳卒中は、脳の血管がつまったり、破れたりして、その先の細胞に栄養が届かなくなって、細胞が死んでしまう病気をいいます。
 
その脳卒中にはいくつかのタイプがあります。
今回は、その4つのタイプを解説しましょう。
 
 
脳梗塞
脳を養う血管が詰まるタイプで、次の3種類がある。
(1) 脳の太い血管の内側にドロドロのコレステロールの固まりができ、そこに血小板が集まって動脈をふさぐ「アテローム血栓性梗塞」、
(2) 脳の細い血管に動脈硬化が起こり、詰まってしまう「ラクナ梗塞」、
(3) 心臓にできた血栓が流れてきて血管をふさぐ「心原性脳塞栓症」などがある。
 
脳卒中死亡の60%以上を占める。
 
参考画像1
 
 
脳出血
脳の中の細い血管が破れて出血し、神経細胞が死んでしまうタイプ。
高血圧や、年をとって脳の血管が弱くなり、血管が破れることが原因となる場合が多い。
日中、活動しているときに、頭痛やめまい、半身マヒ、意識障害などが起こる。
 
脳卒中死亡の約25%
 
参考画像2
 
 
くも膜下出血
脳をおおっている3層の膜(内側から、軟膜、くも膜、硬膜)のうち、くも膜と軟膜のあいだにある動脈瘤が破れ、膜と膜の間にあふれた血液が脳全体を圧迫する。
動静脈奇形が出血の原因の場合もある。突然激しい頭痛、嘔吐、けいれんなどが起こりやすく、意識がなくなり急死することもある。
 
脳卒中死亡の10%強。
 
参考画像3
 
 
一過性脳虚血発作
脳の血管が詰まるタイプのうち、24時間以内に回復するもの。
脳梗塞の前触れ発作ともいわれる。
一時的に片方の目が見えなくなったり、ろれつがまわらない、半身がいうことをきかなくなるなどの症状が起こる。
再び血液が流れると症状もなくなる


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