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今週のドクターコラム

No.76
新型インフルエンザ情報 No,2

糖尿病のある方へのインフルエンザ対策
 
駐在員の方々の中には、糖尿病をお持ちの方が少なくありません。
そこで今回は、その対応方法をお話します。
キーワードは、早めの服薬(リレンザ、タミフル)です。
 
 
(1) 基本的な注意事項
 
 一般の方と同様、インフルエンザの流行時には、手洗いやうがいの励行、人混みへの外出を避ける、マスクの着用、といった注意事項に従うことが必要です。
 
(2)今回の新型インフルエンザについて
 
 糖尿病の方は、免疫反応が低下しており、ウイルスや細菌に対する感染防御機構が破綻しやすいため、感染症にかかりやすく、感染が悪化しやすいと考えられます。
 そのため糖尿病がある方では、慢性肺疾患、心血管疾患、腎疾患、肝疾患、血液疾患、神経疾患、神経筋疾患などがある場合と同様に、全般的にはインフルエンザのハイリスク群とされています。
 しかし、糖尿病があっても血糖コントロールが良好で、心血管疾患や腎疾患などの合併症や、上に述べた肺疾患、心血管疾患などがない方のリスクは比較的低いと考えられますので、糖尿病でない方と同様の対処、対応でよいと考えられます。
 
 一方、HbA1cが高値で血糖コントロールがよくない方、合併症のある方は重症化する可能性があり、注意が必要です。
 糖尿病でありながら放置している人も、ご自身のリスクが見過ごされていると考えられ、要注意です。
 特に海外では、慎重な対応が求められます。

(3) ジェイアイ担当医、あるいは、社内の産業医に連絡
 
 もし、インフルエンザ感染が疑われる症状がみられた場合には、新型インフルエンザを想定しての対応と、シックデイに関しての対応が必要となりえます。
 早めに、かかりつけの主治医、あるいは、我々に相談するようにして下さい。 会社の産業医でも構いません。 とにかく、専門医に相談することが重要です。
 海外から、日本の主治医に連絡がとれるのであれば、どう対応すべきかを相談をしておきましょう。
 身近に新型インフルエンザに罹患した方がいらっしゃる場合、また、発症者と濃厚な接触があったと考えられる場合には、ご自身の症状に注意を払い、変化があったと思われるときには早めに抗ウイルス薬の投与を検討して頂いて下さい。

 

 


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