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今週のドクターコラム

No.58
乳がんについて

国内外の女性タレントが,乳がんになったことを告白しておりしたことで,随分,乳がんについての意識が高まりました.
一昨年、
「閉経が遅い女性は乳がんになるリスクが高い」
という調査結果が,厚生労働省から発表されましたが、
これは、
 
女性ホルモンには乳がんの増殖を促す作用があり,女性ホルモンの分泌期間が長いと発症しやすくなる
 
というものです。
 
また、
 
◆ 出産経験がないと高リスク
◆ 閉経後の肥満は高リスク

 
とも言われています。
 
ライフスタイルの変化により,今後,ますます増加?
 
乳がんは,日本では少ないといわれていましたが,食習慣の欧米化などに伴って増加し,1990年代半ばには女性がかかるがんのトップになりました.
毎年約3万5千人もの女性が新たに乳がんと診断されているのです.
しかし,乳がんは,早期発見による治療が有効です.
厚生労働省では,乳房エックス線検査(マンモグラフィー)などを用いた検診の普及を進めているところです.
厚生省研究班では,「乳がんは女性に最も身近ながん.リスク要因を持つ人は検診を受け早期発見につなげてほしい」と話しています.
初潮年齢が14歳未満の人は,16歳以上の人の約4倍乳がんになるリスクが高いということが判っています.閉経年齢が54歳以上では,48歳未満の女性と比べて乳がん発症率は約2倍でした.また,出産経験がない人は,経験者の約2乳がんになりやすく,初産の年齢が上がほど危険度が高まる傾向もみられました.
健康4 
体格指数(BMI)は,
(体重kg)÷(身長m2)で計算されます.
 
ちなみに,標準体重は,(身長m2)×22.
BMIが30以上の肥満であると,閉経後の乳がん発症リスクは,BMI19未満のやせ形の2倍以上.身長は高いほどリスクも高いという結果は,前回ご紹介したとおりです.
 
閉経は自分ではコントロールできませんから,自分で努力できるのは,やはり肥満にならない!ということだけですね.
あとは,帰国時に、ぜひマンモグラフィー検査受けることをおすすめします。


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