No.214
30代・40代を襲う認知症
30代・40代でも認知症に...
社会問題として高い関心が寄せられる認知症ですが、近年特に注目を集めているのが「若年性認知症」です。
「若年性認知症」は、65歳未満で発症した場合をさします。 老年性の認知症に比べて進行が早く、また仕事の業務遂行能力の低下につながるため、非常に深刻な問題となります。
この対策としては、早期の発見・治療開始しかありません。
日本における「若年性認知症」は、44歳以前の有病率が1万人に1人、45歳〜65歳までの有病率が1000人に1人程度とされています。 決して少ないわけでないのです。
厚生労働省の調査結果によると、わかっているだけで、若年性認知症の患者数は日本全国で4万人近くだそうです。 実数はその3倍以上に上ると推測する専門家もいます。 推定発症年齢の平均は51.3±9.8歳なので、40代前半は発症のピークの範囲内です。 30代で発症する人数も珍しくないということになります。 なんと、10代での発症も報告されています。
若年性認知症の基礎疾患としては、脳血管性認知症が5人に2人、アルツハイマー病が4人に1人、頭部に受けた外傷の後遺症が13人に1人程度の割合いで見られます。
最大の原因である脳血管性認知症は、隠れ脳梗塞や多発性脳梗塞などによって引き起こされます。 自覚のない隠れ脳梗塞は40代の3〜4人にひとりは見つかるというほど身近な病気で、高血圧や高脂血症などの病気、喫煙飲酒などの生活習慣によって引き起こされます。
つまり、生活習慣病や不健康な生活習慣は、若年性認知症のリスクを高めるのです。
リスクファクターは以下の要因です
*脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)になったことがある *交通事故や強い衝撃による頭部外傷を受けたことがある *高血圧・糖尿病・高脂血症・高コレステロール・肥満などの疾患がある *外食が多かったり、食生活に偏りがある *運動不足 *睡眠不足 *喫煙している *過度のストレスがある
そのため、「若年性認知症」一番の予防法は、生活習慣病予防を心がけた生活を送ることになります。
若年性認知症のもっとも初期は、頭痛や不眠といった軽い症状が表れることがあります。 その後は、老年性の認知症同様に、物忘れ(記憶障害)の症状が表れます。しかし働き盛りで仕事をしている中では、意欲低下や段取りの衰え(実行能力障害)などの症状のほうが、記憶障害よりも顕著に表れることが多いようです。 いわゆる「うつ状態」を示すことも少なくないため、心因性の障害に間違われることもあります。
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機能低下が加速的に進行するのが「若年性認知症」の大きな特徴です。 早期発見・治療を実現するには、集中力や判断力、意欲の低下、感情の波などに十二分に注意を払うことが大切です。
「若年性認知症」について詳しく知りたい人、また心配な方は、是非MD.ネットまでご相談ください。
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