No.243
江戸時代の貝原益軒先生の養生訓に学ぶ健康法
2012年最後のコラムは江戸時代のベストセラーでもある「養生訓」について。
人間の寿命50年と言われた時代に、
84才まで生きた貝原益軒先生(儒学者)の健康管理法。
毎年毎年、「**してはいけない」とか「身体にいい**法」とか、新しい健康法が登場します。
でも、ほとんどのものは、キャッチフレーズだけで、数年経つとそれも消えてしまいますね。
書いた本人だけに当てはまった健康法というか。。。
そんな中で、この養生訓は、健康管理を超えた「人としての生き方の基本」が書かれているように思います。
もちろん、時代が違いますから、今にあてはまらないこともあります。
例えば睡眠について。
貝原先生はこんなふうに書いています。
睡眠の欲をこらえて眠りを少なくすることが養生の道である。
とは意外と知られていない。
睡眠を少なくすれば病気にかからなくなるのは、元気がよく循環するからである。
睡眠が多いと元気が停滞して病となる。夜ふけて床について寝るのはよい。
昼寝はもっとも有害である。
日暮れてまもなく寝ると飲食したものが消化しきれないので、害になる。
特に、朝夕において飲食がまだ消化しないで、元気がまだめぐらない時に早く寝ると、飲食が停滞して元気を害するのである。
現代のように、IT社会、グローバル社会じゃありませんので、寝る時間がたっぷりあった江戸時代ならではの健康法ですが、
でも、医者の我々からみても、睡眠についてまことよく言い当てていて、なるほど、と思う部分があります。
お正月、お時間がありましたら、是非とも養生訓、読んでみてください。
といっても、原文は難しいので、とてもうまく訳しているサイトを見つけました。
参考まで
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