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今週のドクターコラム

No.35
脳の疲れと過食

今日のコラムは「食べすぎ」について2つの研究結果をご紹介しましょう。




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肥満の人は食べる喜びを感じる機能が欠乏しているため、満足感を得るために食べ過ぎている可能性があるとする研究結果が、16日発行の米科学誌「サイエンス(Science)」で発表された。
 論文の主執筆者でテキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)の心理学研究者、エリック・スタイス(Eric Stice)博士によると、肥満の人々は喜びを感じさせる脳内物質であるドーパミン受容体が非肥満の人よりも少なく、非肥満の人と同等の喜びを感じるためには、食べ物や薬物など満足感を得られるものをより多く摂取する必要がある可能性があることが、研究で明らかになったという。
食は脳を混乱させてさまざまな損傷を引き起こし、糖尿病や心臓病その他の疾患の原因をつくる可能性があるとの研究結果が2日発表された。

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米ウィスコンシン大マディソン校のドンシェン・カイ氏らが専門誌Cellに発表した内容によると、過食により、脳内で通常は休止状態にある免疫システムの経路が稼動し、実在しない侵入者を攻撃・破壊するため免疫細胞が送り出される可能性が判明した。
 この発見は、肥満がなぜ他の多くの病気を引き起こすかの解明に役立つ可能性があるほか、肥満そのものの予防にもつながるかもしれないという。

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海外では、食事の量が多い、脂っこい料理が多いという理由以外に、
* 慢性的な緊張感
* 仕事の忙しさ
* 食生活の乱れ
こうしたことで、脳の疲れ→飲みすぎ、食べすぎ→体重増、ということもあります。
脳が疲れて偽の食欲が出て、この悪循環がずっと続いていき、様々な病気の原因になってしまいます。
お腹がすいてから食べる、量は少なめ、疲れを食事やお酒の解消に求めない、ということに心がけましょう。


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