ホーム > 今週のドクターコラム

今週のドクターコラム

No.111
腰からのSOS 腰痛・腰椎椎間板ヘルニア

多くの人を悩ませる腰痛
 
腰は動作を伴う衝撃を受け止めているため、痛みなどのトラブルが発生しやすい箇所でもあります。
日本の方国内にいてもでもそうですが、海外駐在員の方々は特に乗り物による長距離の移動も多いと思われますので、腰痛にお悩みの方は多いのではないのでしょうか?
労働者保健福祉機構が18歳以上の働く約9,000名を対象に行った調査によると、半数を超える人が過去1ヶ月間に腰痛があったと答えました。
また、厚生労働省が5年ごとに実施している「労働者健康状況調査」によると、
医師から診断された「持病」として腰痛をあげた人は24.1%で、もっとも多い高血圧(25.9%)に次いで2番目。
さらに、腰痛を「持病」とする人は、30歳代にもっとも多くなっています。
 
 
腰痛は生活習慣“痛”
 
腰痛の原因は様々です。腰の骨(腰椎)などの病気が原因であることもあれば、肝臓病や胃潰瘍などの内臓の病気が原因で腰痛があることもあります。
しかしながら、こうした原因が特定できない腰痛も多くあります。原因が特定できない腰痛のことを「腰痛症」と言い、腰に過度な負担がかかる姿勢や動作などで筋肉に疲労が溜まり、腰痛が出ると考えられています。また、これらの習慣は腰椎などの病気の発症を促したり、悪化させたりします。
そのような意味でも、腰痛は生活習慣“痛”といっても過言ではないようです。
 
 
腰に過度な負担をかける習慣
 
・ 猫背、お腹を前に突き出すなど、脊椎の自然なS字カーブが崩れた姿勢
・ 長時間立ちっ放し、または長時間座りっぱなし
・ 過食や肥満
・ 運動不足
・ 脊椎を支える筋力の低下=具体的にどこ?(脊椎の背中側に沿って走る、「深層筋」)
・ 前かがみ、または中腰の状態での作業
・ 腰を伸ばしたまま、重いものを持ち上げる
・ 重い物を片方の手で持つ
 
海外駐在員の方々の中でも工場に勤務されていて、ローカルスタッフの指揮・管理にあたるポジションの方は、上記の事を頭に置いてのスタッフのケアを行うことも大事だと思われます。
 
さて、腰の痛みを伴う病気で働き盛りに一番多い病気が、「腰椎椎間板ヘルニア」です。
海外で「腰椎椎間板ヘルニア」になってしまうと日本のようなきめ細かな治療を受けることができませんので大変です。

 

つづく


ご相談はこちらから

カテゴリ



バックナンバー