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今週のドクターコラム

No.154
トランス脂肪酸の恐怖知ってますか?

『健康なカラダはまず食事から』
私たちのカラダ、健康は食べるものによって左右されます。
現在、食への関心が深くなり、マクロビロティックや有機野菜、自然食品など
を食事に取り入れる人も多くなりましたね。
そんな健康志向の人が増える一方で、現代は飽食の時代。食べたいものがいつでも食べられ、その中でも気軽に食べられるファーストフードは若者にとても人気です。
 
そのファーストフードに多くの「トランス脂肪酸」が含まれている事はご存知ですか?

トランス脂肪酸は、液体の油を固体(例えばマーガリン)にする工程において、化学的に発生する物質で、「狂った油」、「食べるプラスチック」などと呼ばれます。
このトランス脂肪酸が体内に入った場合、代謝されにくく、体に蓄積されやすく、心臓疾患、免疫機能低下、痴呆、糖尿病などさまざまな病気を引き起こす原因といわれています。
 
トランス脂肪酸は低コストで酸化しにくく、品質が保たれるため多くの食品に使われています。
揚げ物のお惣菜のように何度も使用されている油、スナック菓子、インスタント食品、チョコレート、原材料に植物性油脂、ショートニングを使用しているクッキーやケーキ、パン等はトランス脂肪酸が多く含まれていると考えても良いでしょう。
女性の場合はトランス脂肪酸が元になった食べ物のうち約22%がお菓子からというデータもあるほどです。
 
では、どうしたらトランス脂肪酸の摂取を控える事ができるのでしょうか?

1. 原材料表示の中に「マーガリン」「ショートニング」があるものはできるだけ避けましょう。
2. 「植物油」「植物油脂」「植物性油脂」「加工油脂」などは、ほとんどトランス脂肪酸を含んでいると考えてよいでしょう。ただし、「圧搾絞り」や「コールドプレス」の表示のあるものはトランス脂肪酸を含む可能性は低いと考えられます。
3. なるべくn-3系のαリノレン酸を摂るようにしましょう。
シソ油などのαリノレン酸や魚の魚油に含まれるDNAやEAPはトランス脂肪酸を抑制させる効果があるといわれています。


ヨーロッパでは、ずいぶん前から規制が行われトランスファットフリーの商品が数多く
あります。アメリカでも表示が義務化されています。
ただし、多くの食品の中に少なからず入るトランス脂肪酸を完全に取り除く事は難しい
のが現状です。トランス脂肪酸をなくそうとするより、私たちのカラダに入る食に対して
興味を持ち、日々の食生活を見直すことが大切でしょう。

 

マーガリン 


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