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今週のドクターコラム

No.133
結石の防止に、カルシウム摂取

男性の10人に1人が生涯に一度かかると言われている尿路結石。
尿が作られるルートのどこかに石(結石)が出来てしまい、背中や脇腹、腰などに激しい痛みが出る非常に辛い病気です。
その予防法について、誤解されている事が非常に多い。牛乳
今週は『尿路結石予防』について考えてみます。


尿路結石の大きな原因は食生活。
結石の80%はカルシウムとシュウ酸を主体とする「カルシウム結石」です。
通常、カルシウムとシュウ酸は腸管内で結合して便から排泄されます。
しかし、


脂肪分が多い肉類を食べ過ぎてしまう

脂肪酸がカルシウムと結合
すると、
本来カルシウムとセットのはずのシュウ酸が余る

シュウ酸が行き場を失う

尿へ流れて血中のカルシウムと結合してしまう


尿には結石化を防ぐ効果がありますが、量が多すぎると手に負えなくなり、
尿路結石ができてしまう、という流れです。
 
予防策は、

1,シュウ酸が含まれる食材の過食をおさえること
 ほうれん草・タケノコ・さつまいも・大根・ビール・チョコレート

2、脂肪酸の多い動物性タンパク質だけではなく魚類もバランス良くとること
 
ここで、カルシウムのとりすぎもよくないかも、と思われがちですが、そこが誤解されやすい大きなポイント。
カルシウム不足は迷子のシュウ酸を発生させるだけ。
海外で飲まれている『硬水のミネラルウォーター』、や『低脂肪の牛乳』の摂取は、尿路結石予防と適度なカルシウム摂取のダブル効果が期待できます。
 
シュウ酸・脂肪酸・カルシウムのバランスにポイントをおいて、食生活を見なおしてみましょう。


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