No.5
肩こりは病気？症状？
海外駐在員の方から最近多い相談は、肩こりです。
「最近、肩こりがひどくって！ストレスのせいでしょうか？」
実は、その中に、要注意！の病気が隠れているケースもあるのです。
イタタタ！腕が上がらないワ！
→ 肩関節周囲炎 （危険度 ★）
俗に四十肩、五十肩といわれるもの。
肩の筋肉ではなく、肩の関節に強い痛みがあり、安静にしていても、少し動かすだけでズキン！っと痛い時。
これは肩こりではなく、肩関節周囲炎を疑います。
これは肩を酷使した人に多い一方で、運動不足の人にも見られます。
治療は、消炎剤の内服、湿布薬で痛みを和らげながら、強い痛みが引いてきたら、少しずつ肩を動かしていくリハビリをします。
治るまで１年くらいかかることも多いので、「いつまでも治らない！どうしよう」と心配せずに、気長に治しましょう。
肩が上がりにくいけど、熱も出る！
→ リウマチ性多発筋痛症 （危険度 ★★★）
手が上がりにくいだけでなく、
＊ 太ももが痛い
＊ 上腕（腕の肩に近いほう）が痛い
＊ 朝の手のこわばり
＊ ３７度以上の発熱が見られた
としたら、この病気を疑います。
男女比は１：２で女性に多く、原因不明の病気です。
専門は、整形外科ではなく、膠原病内科です。
何なの、この急な肩こり！？
→ 高血圧症 （危険度 ★★★）
上の血圧（収縮期血圧）が１６０ｍｍＨｇ以上か、下の血圧（拡張期血圧）が９５ｍｍＨｇ以上の場合に、高血圧といいますが、通常、肩がこったりなどの自覚症状はありません。
ですから、もし高血圧で肩こりが出るようだとしたら、それは重症といえます。
普段は高血圧なのに、病院で測ると正常という「仮面高血圧」や、正常と高血圧の間を大きく変動するタイプの高血圧に、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血が多いともいわれており、いずれにしても、普段から自宅で血圧測定をしておきたいところです。
肩こりをきたす病気は、まだまだたくさんあります。
何科か？という判断がなかなか難しいのが現実でもあります。
ご心配なことあれば、ご相談くださいね。
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