ながら活動
仕事中に一息つくと、ケータイや新聞などに目がいく。
気分が変わってまた仕事に戻ります。
何気なく行っているこの行動。実はこれ、脳にとっては良くない習慣なのです。
脳は、視覚を遮断しないと休息しません。
ここでいう休息とは、神経の修復作業、溜まった物質の分解作業を指します。
仕事の文書をPCでつくることと、ケータイでメールを確認したり、写真をみること。
緊張感は違っても、脳にとって視覚情報を処理するという課題であることは変わりません。
結局、脳は忙しく働いてしまうので、休憩は表面上だけの話で生産性は低下してしまいます。
一方、目を閉じるとそれだけで脳波はアルファ波になります。
アルファ波ミュージックというものが一昔前に流行りましたね。
アルファ波はリラックスする脳波として知られましたが、リラックスしていなくても、目を閉じればアルファ波にはなります。
アルファ波ミュージックは、上手いコピーでした。
でも、音楽を聴いていても視覚を使っていればやはり脳の緊張(ベータ波)は緩みにくいのが事実。
このアルファ波をうまく活用することが、仕事効率向上のカギです。
さらに、目を閉じて5分以上経過すると、脳にたまった睡眠物質が分解されるので実際に頭の働き(認知機能)が回復します。
脳をコンスタントに休息させ、生産性を保つ。
重要なことですが、これを阻害するのが「ながら活動」です。
テレビを観ながら食事、
音楽を聴きながら読書、
寝ながらゲーム・・・。
脳に常にマルチタスクを要求する環境を無自覚に作ってしまっていませんか?
自分では気づいていなくても、知らないうちに習慣になっていくのが「ながら活動」です。
脳にとってマルチタスクは非常に負担。
こんな負担でエネルギー消費が多い作業は、もっと重要な案件の処理にとっておきたいですよね。
ためしに、テレビを消して食事をしてみましょう。
・・・。
静かすぎて落ち着かないと思います。
これが、ドーパミン中毒の離脱症状です。
興奮するサイクルから離脱することがなかなかできないのが脳の特徴です。
しーん・・・とした空気にうーん我慢できない!となってしまいそうですが、
3日続けてみると、今度は食事中のテレビがうるさく感じるようになっていきます。
これが本来の脳の反応です。
脳の仕組みを理解して修復作業を効率よく行えば、からだが軽く、頭痛などが減っていきます。
作業の合間にコンスタントに短時間、目を閉じる。
科学的な休息法をぜひ試してくださいね。