適切な睡眠時間
他人と睡眠時間を比べることは意味がありません。
「私は4時間で平気」という人は、「私は9時間眠らないとダメ」という人に「寝過ぎよ!」とか言ったりします。日本人は、睡眠時間が短いほど頭が良いという漠然としたイメージを持っているようです。
偉人の誰は短いとか長いとか、そんな情報もよく耳にしますが、そもそも偉人と自分は遺伝子が違うし、医学的には何の参考にもなりません。
自分の睡眠時間を話題にするのは、自分の睡眠時間はこれで足りているのか?という
気持ちからきています。眠っている間のことは覚えていませんし、自分の生活リズムには正解がないので、他人と比べて良し悪しを判断するしかないですよね。
実は、臨床的に、自分の睡眠が足りているのかどうかを判断できる医学的な基準があります。それは、「起床から4時間後に眠気がなければ足りている」というもの。
ここでいう眠気とは、「あくび、だるさ、集中力を欠く」などを指します。
6時起床であれば、午前10時です。朝眠って午前11時ごろに目覚める人であれば、午後3時ごろに眠気がないかをチェックしてみましょう。
起床から4時間後は、人間の脳波活動が最も盛んな時間帯です。いわば、1日のうちでもっとも頭が良い時間。クリエイティブなお仕事をされている方は、ご自分の起床時間から4時間後に集中してお仕事ができるようにコーディネートするのがおすすめです。
起床4時間後にぼーっとしてしまうときは、睡眠の絶対量が足りていません。
睡眠は1日で完結する現象ではありません。今日どのような睡眠をとったか、ということは、明日の脳の覚醒と睡眠に影響するというように、毎日、日々の出来事と調和しながら
睡眠の内容を絶妙に調整しています。
足りないことが分かったら、5分でも早寝をしてみましょう。1時に眠っている人が0時55分にすべてのことが終わると、ケータイを見たり、テレビをつけるなどなんらかのことをしてしまいます。
その5分を睡眠に当てることを1週間継続すれば、35分かせげます。こんな感じで、忙しい生活ならば、ほんの少しでも早寝をして絶対量を増やしていく。
他人と睡眠時間を比べることをせず、自分の睡眠をはかる基準を使って、毎日を充実させていきましょう。