ぐっすりをつくる睡眠圧とは
睡眠には、眠っていない時間が長いほどその後の睡眠が深くなるという現象があります。
これは睡眠圧(すいみんあつ)と呼ばれています。
ちょうど下の図のように、眠らないことで眠気の圧力が高まるほど、放たれたときに睡眠が深くなるということです。
これは、人間の生理現象が持つホメオスタシスという仕組みの表れです。
【不眠のときはあえて早寝をしない】
寝つきが悪く、睡眠が不足しているときは焦ってできるだけ早く寝床に入ろうとしてしまう方が多いです。
また、いつでも睡眠が補えるように、ちょっとした隙に椅子などに座って仮眠をとる方もいらっしゃいます。
しかし、この行為は睡眠圧を低くしてしまい、その結果、ぐっすりと深い睡眠がつくられなくなってしまいます。
そこで、不眠(寝つけない)のときは、あえて日中眠らずに眠気を我慢して、眠くなるまで寝床に入らないようにしてみましょう。
【睡眠圧によって深い睡眠が回復する】
眠気を目いっぱい我慢してから就寝すればぐっすりと深く眠れます。
早く目覚め過ぎる方は、目が覚めたら無理に眠ろうとせずに寝床を出てしまいます。
そして次の夜まで眠気を我慢します。
すると、眠気の圧力が高まってぐっすり眠るサイクルが回復するということです。
脳は、通常の睡眠圧が回復すれば、翌日も深い睡眠を生み出します。
寝つけない、早く起きすぎるなど、睡眠のリズムが崩れたら、起床時間を変えずに就寝を遅らせ、日中の仮眠はできるだけ避けて、睡眠圧を回復させてみましょう。