カフェインで眠気が覚める?
眠気を覚ますためにどんな方法をとりますか?
カフェインが入った飲料を飲むという人は、カフェインの作用を詳しく知っておきましょう。
私たちは、生きているだけで大量のエネルギーを消費しています。
そのエネルギー源は、アデノシン三リン酸です。
このアデノシン三リン酸の最終代謝物であるアデノシンは睡眠物質として働きます。
脳全体に拡散して、脳を目覚めさせているヒスタミンを抑制したり、
睡眠中枢を活性化させます。
このアデノシンが作用するために介する受容体に対して、
強力な拮抗作用を持つのがカフェインです。
眠る機構をブロックするから覚醒する、というのがカフェインの作用です。
カフェインの覚醒作用は、脳の中の側坐核の殻部が活性化されることで起こります。
この部位は、何か自発的に行動することに関係しています。
つまり、カフェインの覚醒作用は、何か作業をしているときならば自覚することができるのですが、
なにもせずに起きていることには効果が期待できません。
また、主観的な集中力の向上はみられるものの、
客観的なパフォーマンスの向上はみられないという実験結果もあります。
一方で、何かをしていてもしていなくてもスッキリでき、
主観的な効果も客観的な効果もみられる方法は計画仮眠です。
①眠くなる前に
②1~30分以内で
③座ったまま
④「〇分後に起きる」と3回唱える
この計画仮眠は練習効果があり、実行している人ほど終えたときのスッキリ感が高く、
パフォーマンスも高いことが明らかになっています。
外からカフェインを足すより、脳内の睡眠物質を仮眠で分解する方が、
気分だけでなくパフォーマンスも向上させることができる方法だと言えそうですね。