脳は眠っていないと些細なこともストレスに感じる
【睡眠は生理現象であって心理現象ではない】
もし、ご家族やご友人など、大切な人から、
「最近眠れないんだよね・・・」と相談されたら、あなたはどのように答えますか?
もし、「なにか悩みでもあるの?」、「ストレスたまっているんじゃない?」と答える人は、
これをやめてみましょう。
睡眠は、生理現象であって、心理現象ではありません。
眠れないというのは、大脳の温度が高い時間帯にベッドに入ったということなので、
大脳の温度が下がるリズムをつくることができれば、眠れるという生理的な話です。
これを「悩みがあるの?」と心理的な話にすり替えてしまうと、
なかなか睡眠が改善できなくなってしまいます。
【脳は眠っていないと些細なこともストレスに感じる】
自分で「ストレスで眠れない」という言葉を使ってしまうこともあると思います。
しかし、脳にとってはこれが逆です。
脳は、眠っていないと些細なことでもストレスだと感じるようになります。
健康で元気な人が眠れないでいると、脳の中の扁桃体という部位が活発になっていきます。
扁桃体は、自分にとっての害になる刺激を発見して、それに対して闘うか逃げるかを判断する部位です。
眠っていないと、脳は弱っていきます。
弱ってきたら、できるだけ早く外敵を発見しなければならないので、扁桃体の活動を高めます。
すると、会話中の相手が貧乏ゆすりをしたら、「私の話が不快なのかな」と受け取ったり、
ドアをバタンッと勢いよく閉められたら、「出て行けっていうことなのかな」と受け取るようになり、
何もストレスの要因がない平和な状況でもストレスを感じやすくなります。
いつもなら気にならないのに人の言い方が気になったり、
店員の対応や周りの人のしぐさにイライラしたときは、
自分の脳が睡眠不足だと発しているサインだと受け取りましょう。
ストレスや悩みを解決するのは、相手や会社の組織などがかかわるのでとても難しいことですが、
睡眠だけは自分でつくることができます。毎日行う作業である睡眠を強化することで、
無駄にストレスを感じない脳をつくりましょう。