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若いときの睡眠を求めない

「年をとったから長く眠れなくなった…」なんていうセリフをよく聞くことから、私たちは、経験的に年齢によって睡眠が変化することを知っています。どのように変化するかを見てみましょう。

 

 

こちらは生まれてから80歳代になるまでの睡眠の変化を示した図です。まず見ていただきたいのは、成人と同じ7.5時間程度で十分になるのは、18歳以降だということです。日本では、中学生ぐらいになったらもう大人と同じで、早く寝かしつける必要などないというのが一般的な考えですが、脳の成長のためにまだまだ睡眠が必要な時期です。

高校生までは、忙しくても5分でも10分でも早寝をして、睡眠の絶対量をかせぐようにしましょう。

 

次に、40歳代になると、女性の睡眠が崩れます。これは、女性は、妊娠、出産のために良質な睡眠を若いときに使えるように、遺伝子にプログラムされているからです。女性は、若いときは猛烈に眠く、いくら眠ってもまだ眠いという経験をされた方がいらっしゃると思います。これが、いわゆる妊娠適齢期を超えると、良質な睡眠がとりにくくなってしまいます。このときに、パートナーである男性にはそれほど睡眠の変化がみられていないので、「目を閉じていれば眠れるよ!」なんて言葉に、「分かってもらえない・・・」と女性が悩んでしまうケースも多いです。

男性は、女性の方が先に睡眠が崩れやすいので、意識的に睡眠をつくる行為をしていかなければならないということを、ぜひ知っておいてください。

 

そんな男性も、55歳あたりを境に睡眠が崩れます。今まで眠れないなんていうことを経験したことがない方は、眠れなくなったことでかなり動揺されます。

 

年齢によって睡眠が変化したときに気を付けていただきたいのが、若いときの睡眠を目指さないということです。基礎代謝や脳の発達は変わっていますので、今の年齢に合った睡眠があるのですが、良く眠れた感じを思い浮かべると、どうしても10代のころのイメージを思い浮かべてしまいます。こうなると、今の睡眠に決して満足しないようになってしまうので、まずは今のご自分の睡眠をグラフから見て、年齢にふさわしい睡眠をつくっていきましょう。

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