なぜ、食べてもいないのに太ってしまうのか
最近、特に食べ過ぎているわけでもないのに太ってしまう。体重が減らない。
そんなときは、睡眠のとり方を変えてみましょう。
【成長ホルモンの役割は】
睡眠とダイエットの関係で、重要な役割を果たしているのが、成長ホルモンです。
成長ホルモンの長期的な作用は、成長促進作用ですが、それ以外に、より短期的な作用があります。
短期的な作用は、次の3つです。
① 筋肉にグルコースが取り込まれないようにすること
② 肝臓の細胞で糖を新しく作り出すこと
③ 脂肪組織での脂肪分解をすること
①血中のグルコースが筋肉に取り込まれなくなり、②肝臓で糖が増えれば血糖値は上がります。
これはインスリンと逆の作用なので、成長ホルモンは抗インスリン作用を持つと考えられています。
成長ホルモンが増えるほど血糖値が上がるわけですが、それが極端にならないように、
長期的な働きとして成長促進のためのIGF-1(インスリン様成長因子1)が増加すると、
成長ホルモンは抑制されます。こうしてバランスがとられています。
ここで注目するのは、③脂肪組織で脂肪を分解する働きです。
【成長ホルモンを減らす要因を避ける】
成長ホルモンは、1日の分泌量の70%が深睡眠で分泌されます。
食べていないのに太ると思ったら、深い睡眠が得られなくなる要素を避けた4つの行動を実践してみましょう。
①夜中に目覚めても時計を見ない
夜中に時計を見ると、起床するためのコルチゾールがその時間に増えるリズムがつくられてしまい、
また同じ時間に目覚めやすくなります。コルチゾールが増えるタイミングが早まると、
成長ホルモンは減ってしまいます。
②眠る前にうとうとしない
就寝前にうとうとしてしまうと、睡眠が分断されます。
一時的なことならば1日の成長ホルモンは減りませんが、習慣化してしまうと本体の睡眠で
成長ホルモンが減ってしまいます。
③足首が冷えたまま眠らない
足首が冷えると足の裏からの放熱が不十分になり、内臓の温度である深部体温が下がりにくくなります。
深部体温が下がらないと、深い睡眠が得られず、成長ホルモンが減ってしまいます。
④平日と休日の起床時間をそろえる
休日に寝だめをすると、コルチゾール分泌のタイミングが変わってしまい、
成長ホルモンの分泌を減らしてしまいます。
睡眠は毎日のことなので、これを活かして成長ホルモンを増やしてみましょう!