記憶力低下は睡眠不足のせい?
【脳が情報を得る仕組みとは】
長時間ネットで情報閲覧した後、この情報前にも見たかも?
と思ったことはありませんか?
「メールを出したか覚えていなくて重複して送ってしまって・・・」
「最近そんなことばかりで記憶力が低下いるんじゃないかと・・・」
と相談されることも多いですが、まずは排除する原因は、寝不足です。
脳は、情報を入手するとき、目で見たままの情報を得るのではなく、
作業の目的や過去の記憶に基づいて、高いレベルの視覚でどの情報を得るのかをコントロールしています。
純粋に感覚として働くのは網膜のみで、
最初に視覚情報が届けられる一次視覚野でさえ、高次視覚野の制御を受けています。
つまり、ありのままを見ているように感じていますが、実際には、脳内で加工された情報を見ています。
この働きによって、情報の中から有意義な部分を取り出し、次の行動の質を向上させているのです。
【寝不足では情報が検証されない】
ところが、睡眠不足になると、この働きが得られなくなることが明らかになっています。
睡眠不足の脳を調べた実験では、視覚情報を処理する高次視覚野からの視覚制御の脳領域が低下していました。
刺激への準備状態が低下し情報の選別ができない。
情報の入力も不十分なうえ他の情報との比較や検証も低下。
こんな状態で、ただ情報を閲覧していたのです。
私たちは、眠る間も惜しんで情報を入手しようとしがちですが、
情報から有益な要素を抽出する脳の働きには睡眠が不可欠だということです。